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​川柳で踊らせて

​アンジェリカ会員&藤田めぐみ

2025年11月15日

#Act 33

調律を終えて背骨からスキャット


斉尾くにこ

喉ではなく、背骨が先に歌い出した。

長い調律を終えたあとの、静かな余韻。

体の奥で、音がひとつ跳ねる。


立ち姿に乗ったリズムが

じわりと皮膚の表面まで昇ってくる。

誰にも触られない場所で

自分だけのスキャットが生まれていく。


整ったはずの心拍が

ふいにジャズへと裏返る。

こんなふうに自由になる

その時が、今やってきたのだ。




Text/produced by FUJITA Megumi

川柳アンジェリカロゴ
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